手や足に大きなイボができてしまった。でも液体窒素治療は怖くてできない。そんな方も多いでしょう。
ウィルス性のイボなら放っておけばそのうち取れる、つまり寿命があるのですが、しかし放っておけばいいという単純なものではないのが難しいところです。
「イボを治したいけど治療が怖い」
「本当に放っておくだけでいいのか疑問」
そんな方々に向け、この記事ではイボの寿命と治療についてお話したいと思います。
イボには寿命があるって本当?
イボは放っておくとだんだんと大きくなってくることもありますが、しかしさらに放っておくと、やがてぽろっと取れてしまいます。つまりイボには寿命があるのです。
ウィルス性のイボの原因は、ヒト乳頭腫ウイルスなのですが、これに起因するイボには基本的に寿命があり、発現から1~2年で取れてしまいます。イボに寿命があるというのは本当のことなんですね。
ウィルス性のイボであれば、手にできたイボであろうと、首イボであろうと、同じように寿命があります。
ただし数が増えていく場合も
ウィルス性のイボはウィルスが原因であるわけですから、他の部分に「うつる」可能性もあります。
健康な人の皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の三層構造で、体を細菌やウィルスなどから保護しています。が、皮膚に傷があった場合、そこからウィルスが侵入して、イボができてしまうことがあります。
ウィルス性のイボはこのように、傷からウィルスが侵入し、感染し、イボができるという経過を辿るわけですね。
ウィルス性のイボは、その箇所にウィルスを有しています。
たとえば手にイボができた場合を考えてみましょう。手は色んなものを触ったり握ったりしますから、傷ができやすいですよね。そうすると、もとあったイボのウィルスがその傷から内部に侵入し、新たなイボを作ってしまうかもしれないのです。
イボひとつひとつには寿命があるのですが、このようにウィルス性のイボはどんどん広がっていく恐れがあるのです。そうすると、寿命に達する前にまた新たなイボが生み出されるわけですから、イボの数は一向に減っていきません。
それどころか、増えていく可能性さえあるのです。
治療をすればきれいに治る?
それではイボ治療をすれば、きれいさっぱり治るのでしょうか?また新たなイボができてしまったりする心配はないのでしょうか?
これは治療方法にもよりますが、相当高い確率でイボはきれいに治すことができます。痕も残らないことがほとんどです。
加えて、ウィルス性のイボをやっつけてしまえば、そのイボの有するウィルスは消退しますので、他の部分にうつる心配もありません。
ただしまた新たにウィルス感染をしてしまう恐れはあります。皮膚を傷つけてしまわないように気をつけるくらいしか予防法はないのです。
イボの治療でいちばんのおすすめは?
私の実体験からすると、液体窒素によるイボ治療がおすすめです。
私は液体窒素と切除、そのどちらも経験したことがありますが、液体窒素のほうが早くて安い(保険適用のため)ので、おすすめなのです。
手術をするとなると、数日前から採血だのなんだのと準備期間があって、手術の実行日を予約して、手術して、手術後また抜糸に病院に行って……と色々面倒くさいことが多いうえに、治療費が高いんですね。
麻酔をしますから痛くはないのですが、それでもメスを体に突き立てられていると思うと結構怖かったですよ。
それに対し液体窒素治療は、行ったその場ですぐにしてもらえることがほとんどです。私の場合はこの治療をしてもらうのに予約をしたことはないですね。
初回の治療後「次は○曜日に来てください」とは言われますが、風邪で病院にかかるのと同じ感じです。それに治療も数分で終わりです。
液体窒素をイボに吹きかけて終わりですから。イボが一個だけなら、「え、これで終わり?」と拍子抜けするくらいに早く終わりますよ。
液体窒素はたいして痛くありません
液体窒素によるイボ治療は痛い、と聞いたことはないでしょうか。
まあ確かに痛くないことはないのですが、そういうことを仰られている方は、たぶん液体窒素でイボをやっつけたことがないんだろうなあと個人的には思います。
私はこれまでに、脛、膝の裏側、右手の人差し指と爪の間にできたイボを液体窒素で治療してもらいました。ちなみに切除は耳たぶにできたイボでしたね。
それはさておき、最も痛かったのは、爪の間にできたイボの治療です。
イボで爪が変形し、先端がはがれかかった状態で、これはいったいなんなんだと思いつつ皮膚科に行きましたら、「ウィルス性のイボ」と診断されたのでした。そして液体窒素を吹きかけてもらったのですが、場所が場所だけに結構痛かったです。
液体窒素を吹きかけられるのは具体的にどのような感覚なのかというと、最初は「ひんやりしている」という感じで、まったく痛くありません。
しかしそれを数秒間続けられると、だんだん痛くなってきます。キンキンに冷えた細い鉄の棒(けど針ではない)でイボのところをぐうっと押されている感じでしょうか。
氷をずっと触っていると手の感覚が麻痺してきますよね。その感覚と、細い棒のようなもので圧迫されるような感覚が一緒になった感じです。
痛いことは痛いのですが、私は、注射のほうがよっぽど痛いと思います。
液体窒素治療が終わると……
液体窒素治療が終わったあと、しばらくするとそのイボが水ぶくれになります。
痛みはありませんが、注意しなければならないのは、それを無理に割らないこと、そして割れてしまったら、その箇所を水で洗うことです。
その水ぶくれの「水」には、イボのウィルスが含まれています。それがかかるとイボが別の場所にうつってしまうかもしれないので、もし割れてしまったら、水でその割れた水ぶくれの箇所と、水のかかった箇所を洗い流してください。強く擦らないよう注意です。
眠るときにはガーゼなどを当てておくと、割れてしまったり水が別の箇所にかかってしまったりすることを防ぐことができます。
先に述べましたが、ウィルス性のイボができるのは、その皮膚に傷があった場合のみです。
水ぶくれの内容物がかかったからといって、そこに必ず新しいイボができるわけではありません。ですからそこまで心配しなくてもいいのかなとは思います。
事実私は、これまでにこの水ぶくれを何度か割ってしまったことがありますが、それで新しいイボができたことは一度もありません。
イボの寿命まとめ
以上、イボの寿命や原因、治療法についてご紹介いたしました。
ウィルス性のイボには確かに寿命があるのですが、放っておくとウィルスが他の部分にうつって、新たなイボを作ってしまうかもしれません。
放っておくと、イボの寿命が尽きる前に新たなイボが作り出され、数がどんどんと増えていく可能性もあります。
保険適用で、痕も残りにくい、治療が早く終わるとメリットばかりの液体窒素治療で、早めに治すことをおすすめいたします。